生理中の不調:Dタイプ「生理前から、ずっと張ってつらいあなたへ」
〜胸やお腹の張り・イライラ・塊が気になる〈肝鬱タイプ〉〜
生理が始まる前から、胸やお腹が張る。
気持ちも落ち着かず、イライラしたり、ふとしたことで気分が揺れたりする。
生理が始まっても、痛みや張りが続いてつらい。
「生理前から始まって、生理が終わるまでずっと不調……」と感じることはありませんか?
このような状態を、東洋医学では「氣の巡りが滞りやすい状態」として捉えることがあります。
▶こんなサイン・こんなことありませんか?
□ 生理前から胸やお腹が張り、苦しく感じる
□ 生理前になるとイライラしたり、気分の波が大きくなったりする
□ 生理中、下腹部や腰の痛み・張りが気になる
□ 経血に塊が混じることがある
□ ため息が増える、お腹にガスがたまりやすい
□ 生理前に、こめかみ周辺のニキビや肌荒れが気になる
□ 忙しさやストレスが続くと、生理前後の不調も気になりやすい
いくつか当てはまっても、東洋医学的なタイプが決まるわけではありません。
チェックは診断ではなく、ご自身の傾向を振り返る目安です。ほかのタイプのサインと重なることもあります。
▶東洋医学からみると
東洋医学では、身体を動かす働きを「氣(き)」、身体を養う働きを「血(けつ)」、身体を潤す水分を「水(すい)」と考えます。
Dタイプでは、特に氣の巡りが滞りやすい状態を「肝鬱(かんうつ)」と捉えます。
ここでいう「肝」は、現代医学の肝臓そのものではありません。氣や感情の巡りに関わる、東洋医学の考え方です。
氣・血・水でいうと
氣:気持ちや身体の動きを支えるもの。巡りが滞ると、張りや息苦しさ、イライラとして感じられることがある
血:身体を養うもの。氣の滞りが続くと、血の巡りにも影響すると考えることがある
水:身体を潤す水分。巡りの乱れとともに、むくみや重だるさが気になる場合もある
胸やお腹の張り、ため息、気分の揺れなどを、東洋医学では「氣の巡り」と結びつけて考えます。
痛みの場所が固定している、経血に塊があるといったサインは、血の巡りも含めて見立てることがあります。
▶現代医学の反応に置き換えると
月経痛には、子宮内膜から分泌される物質(プロスタグランジンなど)が子宮の収縮に関わり、起こると考えられています。
生理前後の身体の変化や痛みの感じ方には個人差があり、睡眠やストレスなど日々の状態も、つらさの感じ方に影響することがあります。
ただし、東洋医学の「氣の滞り」と、現代医学の特定の仕組みが同じという意味ではありません。氣・血・水は、身体の状態を捉えるための東洋医学の見方です。
▶なぜこの状態になりやすいの?
生活を振り返ると、こんなことが続いていませんか?
気を遣う場面が多く、自分の気持ちを後回しにする
仕事や家のことを抱え込み、休む時間が少ない
緊張した状態が続き、肩やお腹に力が入りやすい
同じ姿勢で過ごす時間が長く、身体を動かす余裕がない
生理前の不調を「我慢するしかない」と一人で抱えている
どれかに当てはまっても、性格や努力不足が原因ということではありません。
頑張りが続いて、気持ちや身体をゆるめる時間が足りなくなっているサインかもしれません。

▶そのままにしていると…
生理前後の不調が続くと、仕事や家事、睡眠などに影響してしまうことがあります。
「張りやイライラは生理前だから仕方ない」と決めつけず、いつ・どんな症状が出るのかを振り返ってみましょう。
痛みが強くなっている、以前より生活への支障が大きい、生理以外の時期にも痛むなど、変化がある場合は婦人科に相談してください。
生理痛には、子宮内膜症など婦人科の病気が関わっていることもあります。
▶セルフケアのヒント
まずは、張りつめた状態に気づくことから始めてみましょう。
息を吐く時間を少し長くして、肩やお腹の力を抜く
体調に合わせて、軽く歩いたり、肩や腰をゆっくり動かしたりする
気持ちをノートに書く、信頼できる人に話す
生理前後の張り・痛み・気分・睡眠を簡単にメモする
全部を頑張る必要はありません。できそうなものを一つ選んでみてください。
Dタイプの方は、頑張りすぎてしまうことが多いので、緩やかな気持ちをもって始めてみましょう!

▶施術で大切にしていること
Dタイプの方には、張りや緊張が出やすい場所、呼吸の浅さ、冷えや疲れなどを伺いながら、身体がゆるみ、巡りやすい状態をつくることを大切にしています。
鍼灸では、お腹や腰、背中、手足などの状態を確認し、その日の緊張や痛みに合わせてツボを選び、こわばりやコリをゆるめていきます。
アロマセラピーでは、香りの好みや体調を伺いながら、呼吸をゆっくり感じられるような時間をつくり、必要に応じてお腹や腰、背中などをトリートメントします。
冷えが気になる方には、よもぎ蒸しなどの温めるケアを組み合わせることもあります。のぼせや熱感がある場合は無理に行わず、その日の状態を見て相談します。
鍼灸やアロマは、生理痛や婦人科疾患の診断・治療に代わるものではありませんが、月経痛に対する鍼灸やアロマセラピーの研究も行われており、痛みへの作用を示す報告があります。
研究の方法や質にはばらつきがあるため、記事では「必ず改善する」とはせず、医療機関でのケアと併用できる選択肢として紹介します。
▶おすすめの来院タイミング
Dタイプは、生理終了後〜排卵前をひとつの目安としてご案内しています。
生理中につらさが強い場合は、無理に来院せず休息を優先してください。
来院時期は絶対ではありません。これは施術経験からの目安で、周期や体調、ご都合に合わせて相談できます。

▶さいごに
生理前から続く張りやイライラは、気持ちの持ちようだけで片づけられるものではありません。
「いつから張るのか」「どこが痛むのか」「生理が始まるとどう変わるのか」
を見ていくと、自分の身体のパターンに気づく手がかりになります。
一人で我慢を続けず、必要に応じて婦人科にも相談しながら、ご自身に合ったケアを探していきましょう。
以下もご参考になさってくださいね。
▶ほかのタイプも確認してみる
複数のタイプに当てはまる方も少なくありません。
気になるタイプをあわせてご覧ください。





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