top of page

​01.自律神経失調症とは?

自律神経失調症とは、調子が悪いが、検査値などに大きな異常もなく、明らかな精神的病気のない状態を「自律神経失調症」と言います。

そのため、自律神経失調症は、数値などの明確な診断基準はありません。

自律神経失調症は、医学的には正式な病名ではなく、自律神経が関与することで起きているであろう症状の総称なのです。

 

自律神経は、カラダにもココロにも多岐にわたる働きをするため、機能が乱れたの症状の種類が多く、強さも異なります。

但し、検査値に異常がない・病名はつかないとはいえ、放置しておくと、不調から病気へ移行することがあるうえ、回復への時間もかかるため早めの対応が大切です。

落ち込む女性

​02.自律神経失調症の主な症状

上記にも記載しましたが、症状は多岐にわたりますが、多くの方に現れる症状を上げてみました。

1.全身症状

倦怠感、集中力がない、疲れやすい、寒い、暑い(ホットフラッシュやのぼせ)、多汗

 

2.精神神経症状

疲労・脱力感、イライラ、憂うつ、不安感、情緒不安定、

3.消化器系症状

食欲不振、胃痛、喉の辺りのつかえ、口やのどの不快感、胃のむかつき、吐き気、下痢、便秘、お腹のハリ、過食

 

4.泌尿器 生殖器系症状

月経過多(経血量が多い)、デリケートゾーンの痒み

​5.循環器系

動悸、不整脈、めまい、血圧変動、息切れ

6.睡眠トラブル

不眠、眠りが浅い、寝つきが悪い、朝早くに目が覚める

7.運動器系

肩こり、腰痛、手足のしびれ、手足の冷え

8.その他

頭痛、耳なり、残尿感、頻尿

​など

​03.あなたの自律神経は?​

セルフチェックをしてみよう!

✔ 頭痛、めまい、立ち眩み、動悸などがたびたびする

✔ 急に胸が苦しくなる、締め付けられるような感じがする

✔ 脈拍が早い・動悸がする(成人の平均脈拍は60~90/分)

✔ 便秘、下痢、腹痛が良く起こるor続いている

✔ 手足が震えたり、しびれを感じたりする

✔ 胸やけ、胃もたれなどによる食欲不振

✔ 慢性的な肩こり、腰痛

✔ のどのつかえ、違和感を感じる

✔ 朝起きるのがツラい

✔ よく寝ているのに疲労感や倦怠感が抜けない

✔ わけもなく憂鬱な気分になり落ち込んでしまう

✔ 些細なことでイライラする、落ちつかない

✔ 悪夢や金縛りが頻繁である

3つ以上当てはまったら、自律神経の乱れがあるでしょう。

3つ以上または3週間以上お悩みの場合はお早めにご相談ください。

04.自律神経失調症の原因

​東洋医学的 自律神経失調症

東洋医学では「未病」と言われる「病気ではない状態」という考えがあり、自律神経失調症はまさに未病の状態です。

 

その自律神経系と関係が深い臓は、肝や心と考えています。

肝は、身体の氣の巡りやリズム調整のほか、情緒の安定、血・水の巡りにも大きく関わる臓。

関連して、筋肉の機能調整の働きもあり、骨格筋はもちろん内臓器の働きに大きく影響します。

心は、血液循環系(血脈)のほか、脳をはじめ各器官への滋養の働き、熱の運搬、意識や判断、精神活動に大きく関わる臓です。

肝と心に影響を与える原因として①肝氣うっ滞②心脾両虚③心腎不交

①肝氣うっ滞

長期や強いストレスなどによって肝の氣を巡らせる機能が低下し、全身の氣、血、水が渋滞すること自律神経失調症状が現れます。

落ち込む、肩こりや背部痛、腰痛、腹痛、胸部の圧迫感、食欲不振、胃もたれ感、緊張性便秘などが現れます。

②心脾両虚

大きな環境の変化や精神的(思い悩む)、肉体的な疲労などにより心と脾の機能低下により、全身の臓の機能低下が起こり自律神経失調症状が合わられます。

倦怠感、疲労感、気力がない、食欲がない、不安感、不眠、忘れっぽいなどが現れます。

心腎不交

加齢、疲労、虚弱体質や長患いなどで腎水の不足などが起こり、心の持つ熱を冷ますことが出来ず、全身の熱のコントロースが出来なくなることで自律神経失調症状が現れます。

イライラ、怒りっぽい、体中に熱感、のぼせ、ほてり、寝汗、動悸、不眠などが現れます。

​現代医学的 自律神経失調症

原因① ストレスや生活習慣の乱れなどからの小さなきっかけの蓄積・長期化

「イライラする~」という感情などもストレスですが、「これちょっと違うよね」「もう少し右だと座りやすいよね」などちょっとした違和感なども長期にわたると大きなストレスとなります。

こういったストレスからカラダもココロも逃れるために働くのが自律神経系です。

身体的・精神的ストレスからあなたのカラダとココロを守りながら活動ができるよう(協調も)優位に働く交感神経。

活動のためのエネルギー産生やカラダとココロの休息・修復のために優位に働く副交感神経。

この2つの交感神経と副交感神経がバランス良く働くことがBest。

1つだけ過度に働くことで、バランスが崩れ、調整力を失ってしまうのが

​「自律神経失調症」です。

活動しすぎても休み過ぎてもバランスが崩れます。​

原因② ホルモンバランスの乱れ

ヒトの体内でホルモンとして確かめられているものは100種類ほどあり、今も発見され続けています。どのホルモンもほんの少しの量で効果を発揮し、ホルモンが必要な時期に必要な量を作られ、更にお互いの分泌バランスを保つことでココロとカラダの健康が維持されます。

疾患や長期のストレスや過労、睡眠不足や飲食の不摂生などで、1つのホルモンの分泌が大きく変化すると、体内で均衡を保つため様々な機能が同時に働きます。

その調整機能の変調が、自律神経失調症状として現れます。

また、自律神経の司令とホルモン分泌の司令は脳の視床・視床下部でおこなわれるため、ホルモンの変動が自律神経の変動を引き起こし自律神経失調症が現れるとも考えられています。

【 女性と自律神経失調症 】

特に女性の場合は、性ホルモンが一定のリズムで分泌の変化を行っているため、変調が起こりやすく月経期に自律神経失調症に似た症状が現れやすくなります。

女性の場合、月経周期、初潮時の思春期、閉経時の更年期とホルモンバランスの大きな変調期間です。

性ホルモンの変動が大きいため、比例するように自律神経への変動も大きくなります。

特に閉経時の更年期では、性ホルモン自体の変動が大きく期間が長いため、連動するように自律神経失調症状が数多くそして長期にわたって現れるようになります。

​05.自律神経失調症と鍼灸治療

自律神経失調症状はカラダ全身だけでなくココロにも現れていることが多いため、「全身を診る」鍼灸治療は適しています。

カウンセリングに基づいた徒手検査を行い、鍼灸適用の可否を確認後、動きのチェックを行い、腹診や脈診にて臓の機能も確認します。

自律神経失調症状はカラダのあらゆるところで現れるため、アプローチをする箇所も全身になります。

特に脊柱周辺には、各臓へのアプローチ可能なツボがあり、脊柱両脇への刺鍼・施灸を行う事により、臓の機能の安定化や機能アップを図ります。

そのため、背部への施術が多いのが特徴です。

また、緊張した筋肉を緩めることで痛みからの解放を狙い、肩こりや腰痛、腹痛などを引き起こす筋肉へも刺鍼・施灸を行います。

氣を動かす力が強い鍼では、置鍼と知って時間を刺したまま時間を置くことがあります。

 

鍼の太さやお灸の熱さレベルは鍼灸経験の有無や刺鍼・施灸部位に適したものを使用します。

また、鍼は刺すだけでなく、鍼先だけを皮膚に軽くちょんちょんと当てる散鍼や先の丸くなったてい鍼でのツボ押しや皮膚を擦る擦鍼、コロコロと皮膚上を転がすローラー鍼などを刺さない鍼を使用することもあります。

​鍼灸初心者の方も安心してお受けいただけます。

参考)自律神経系基本経穴(ツボ):霊台、神堂、合谷、太衝、肝兪、百会など

​06.自律神経失調症とアロマセラピー

カウンセリングに基づき、主症状解消をメインに調整力の高いアロマを選んでいただき、調香します。

そのため、施術のたびに香りは異なります。

​徒手検査や動きのチェック、腹診や脈診を基に、施術の重点箇所や方法を変えて行います。

​血水の循環促進には、排出もうながすリンパドレナージュ

氣の循環促進には適応経絡に働きかける経絡トリートメント

コリや痛みの緩和には筋膜リリース

を行います。

太さやお灸の熱さレベルは適したものを使用します。

また、鍼は刺すだけでなく、鍼先だけを皮膚に軽くちょんちょんと当てる散鍼

先の丸くなったてい鍼でのツボ押しや皮膚を擦る擦鍼

コロコロと皮膚上を転がすローラー鍼などを刺さない鍼を使用することもあります。

参考)自律神経を整えるためのにおススメAroma精油:ラベンダー・スィートオレンジ・ユーカリラジアタ・ゼラニウムなど

bottom of page