秋から冬にかけて、ココロとカラダの不一致感にお悩みの方が増えています。
この時季は、急激な気温低下や変動で自律神経が乱れやすく、また、短くなった日照時間でセロトニン分泌が上手に行われないなど、倦怠感を感じやすくなります。
そんな秋ブルーの原因と対策をまとめました。
1.秋ブルー(季節性感情障害:SAD)とは
秋ブルー…秋から冬にかけての気分の落ち込みや倦怠感が増加傾向の症状。
日中の倦怠感のほか、睡眠や食欲の変動、気分の低下(やる気の低下)が特徴的です。
「季節性感情障害」とうつ病の1つとして言われることもありますが、病気ではないにしても、ココロとカラダの不一致状態が続くことは、うつ病に繋がりやすくなりますので、早いタイミングでリセットしておく必要があります。
2.秋ブルーの原因
①気温変動
急激な気温低下に加え、1日の気温変動が大きいことで自律神経が疲弊し、乱れやすくなります。
そのため、自律神経の働きが関わる睡眠や食欲、ホルモン分泌などのカラダのリズムが乱れ、ココロの変動を引き起こします。
②日照時間
日照時間が短くなることで、体内時計のリズムが乱れます。
特にやる気ホルモン:セロトニンと睡眠ホルモン:メラトニンの生成には食事からの栄養だけでなく太陽光が大きく影響します。
秋雨前線の影響もあり、曇りがちな日が多い今年の秋は、特にセロトニン・メラトニンの生成&分泌にも影響がでて、倦怠感の増加や睡眠変動(寝ても眠いなど)やる気の低下の悩みをかけやすくなります。
3. 秋ブルーと鍼灸治療とアロマセラピー
鍼灸治療は、自律神経の調整とホルモンバランス調整、そして、氣血水の調整が得意な療法。
元気の源:氣を動かし、活力Upをしますが、血や水の動きを作るのも氣の働き。
2次作用として、血・水をスムーズに流し、血液・リンパ液の流れをサポートし、体温Upや浮腫みなどの解消が栄養素や分泌されたホルモンを全身に巡らせます。
Pranaでのアロマセラピーは、現代医学の筋肉の走行や神経伝達部位、血管・リンパ管の生理学を基に必要な手技で行い、更にツボ(経穴)とツボとツボを結ぶエネルギー経路である経絡を取り入れて行うため、鍼灸治療の応用編で行っています。
トリートメントで使用するアロマオイルの調香は、香りと脳の関係を考慮し、都度お悩み症状に合わせて行うことで、ココロとカラダへ届ける方法です。
4.セルフケア
元気の源である「氣」に関わるツボと自律神経に関わる神経伝達部位の多くは背中。
そのため、セルフケアはちょっと難しいかもしれませんが、可能な方法をご紹介。
①肩甲骨回し
前に後ろにゆっくり大きく回します。
回すときは、肩甲骨の位置を意識すること。
肩甲骨を背骨に寄せたり、背骨から離したり。
肩と頭を近づけたり、遠ざけたりするように大きく動かすことが大事です。
出来ればこまめに行いましょう!
②体側伸ばし
身体の脇をしっかり伸ばす。座っていても立っていてもOK。
写真の様に開脚をして行うと骨盤もほぐれるので座っている時間が長い方にはおススメです。
吸って手を上にあげ、吐きながら倒して20秒ほどキープ。戻すときも吸いながら。
左右5~10回くらい行いましょう。
③ねじりのポーズ
背骨をねじる。吐きながらねじって20秒ほどキープし、吸いながら正面に戻す。
左右5~10回くらい行いましょう。
④ツボ押し「百会」
顔の中心と耳の上部先端を結んだ交点。
「氣血の通り道」とも言われています。
5秒かけて押して、5秒かけて力を抜くように、押す時間と抜く時間を同じにするのがコツです。
⑤ツボ押し「湧泉」
足の裏の土踏まずにあるツボ。
指を曲げた際に凹んだところ。足の裏のたての中心線と、指を入れずに横に3等分した線が交わる辺りです。
生命力が泉のように湧き出ることに由来しており、元気が出るツボです。
⑥アロマセラピー
香りは脳へダイレクトに届くため、直感が大事です。
午前中に使用するなら、柑橘系のグレープフルーツやレモン、ローズマリー、ユーカリのラジアタ。
寝る前に使用するなら、スィートオレンジ、ゼラニウム、ラベンダーがおススメです。
使用時間に関わらず、好きな香りを見つけておくことが近道かもしれません。
⑦入浴
シャワーで済ませがちが方が多いと思いますが、生活のリズムを作るうえでも入浴タイムを作りましょう。
適度は水圧は、筋肉への心地よい刺激になりほぐれますし、温熱効果で体温を上げることも質の良い睡眠には必要です。
5. まとめ
鍼灸治療は、特にツライ症状にターゲットを絞りつつ、全身の調整を行う療法です。
薬のような副作用が少なく、カラダに大きな負担をかけないのも特徴。
そして、ただ治療を行うだけでなく、同時に自身の持つ自己治癒力も作り養う事が出来るので、改善と予防も同時に行います。
定期的に行う事で、長期的な健康維持や症状改善に有効ですよ。
既に病院などに通院中の場合でも、併用OK。
鍼灸治療に副作用がないから行える利点です。
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