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腕が上がりにくい…四十肩・五十肩かも?肩こりとの違いと受診の目安

髪を結ぼうとすると、肩がズキッと痛む。


エプロンのひもを結びたいのに、背中へ手が届かない。


上着を着る、棚の上のものを取る、寝返りを打つ。これまで何気なくしていた動作が、急につらく感じることはありませんか?


「肩がつらいから、いつもの肩こりかな」


そう思って揉んだり動かしたりしても、なかなか楽にならない。むしろ、腕が上がりにくくなってきた。


その症状は、首肩の筋肉が張る「肩こり」ではなく、肩関節に問題が起きている可能性があります。


今回は、四十肩・五十肩と肩こりの違い、一般的な経過、整形外科へ相談したい症状、Pranaでお手伝いできることを、身体のしくみからお伝えします。



1.肩こりと四十肩・五十肩は、同じではありません


肩こりと四十肩・五十肩は、どちらも「肩がつらい」と感じますが、症状の現れ方には違いがあります。


肩こりで多い傾向

四十肩・五十肩で多い傾向

主につらい場所

首すじ・肩の上・肩甲骨まわり

肩関節とその周辺

感じ方

張り・重だるさ・こわばり

動かしたときの痛み・夜間痛

肩の動き

大きな制限は少ない

腕が上がらない・後ろへ回しにくい

日常動作

長時間の作業でつらくなりやすい

髪を結ぶ・着替える動作が難しい

夜の症状

首肩の重さを感じることがある

肩の痛みで目が覚めることがある

四十肩・五十肩では、髪を整える、服を着替えるといった動作が難しくなり、夜中に痛みで眠れなくなる場合があります。日本整形外科学会「五十肩(肩関節周囲炎)」


ただし、この表だけで病名を判断することはできません。


「腕は上がるから四十肩ではない」「50代だから五十肩に違いない」と、ご自身で決めつけないことが大切です。

首肩の筋肉の張りが中心の肩こりと、腕を上げにくい四十肩・五十肩の違いを示したイラスト

2.四十肩・五十肩とは?


「四十肩」と「五十肩」は、発症する年代に合わせて使われてきた一般的な呼び方で、別々の病気という意味ではありません。


医療機関では、肩関節周囲炎などとして診断されます。


肩関節のまわりには、関節を包む関節包、腕を動かす腱、動きを滑らかにする滑液包など、さまざまな組織があります。


これらの組織に炎症や変化が起こると、肩に痛みが現れます。さらに、関節包が硬くなったり癒着したりすると、肩の動く範囲が狭くなることがあります。


このように、肩が強くこわばり、動かしにくくなった状態は「拘縮」や「凍結肩」と呼ばれることもあります。


肩こりのように「筋肉をほぐせば楽になる」とは限らないため、痛みの場所だけでなく、肩がどの程度動くのかを確認することが大切です。

髪を結ぶ、上着を着る、背中へ手を回す動作で肩の動かしにくさを感じる女性

3.どうして起こるの?


四十肩・五十肩は、中年以降に多くみられますが、はっきりとしたきっかけが分からないことも少なくありません。


肩関節を構成する腱や靱帯、関節包などの変化が関係すると考えられていますが、


  • デスクワークをしているから

  • 姿勢が悪いから

  • 冷えたから

  • ストレスがあるから

  • 更年期だから


と、一つの原因だけで説明できるものではありません。


ちょうど更年期と重なる年代に起こりやすい症状ではありますが、女性ホルモンの変化だけが直接の原因と決めつけることもできません。


「年齢のせいだから仕方がない」「自分の姿勢が悪かったから」と、ご自身を責める必要はありません。


また、四十肩・五十肩に似た症状を起こすものとして、


  • 肩腱板断裂

  • 石灰沈着性腱板炎

  • 上腕二頭筋長頭腱炎

  • 肩関節や首の骨・神経の問題


などがあります。


肩腱板断裂では、腕を上げるときに力が入りにくくなることがあります。

石灰沈着性腱板炎では、夜間に突然、肩へ強い痛みが現れる場合があります。


見た目や感じ方だけでは区別できないこともあり、必要に応じてレントゲン、MRI、超音波などの検査が行われます。


4.四十肩・五十肩で一般的にみられる3つの時期


四十肩・五十肩の経過は、便宜的に3つの時期に分けて説明されることがあります。

が、すべての方が同じ順番、同じ期間で進むわけではありません。

痛みと動かしにくさが同時に現れたり、一度楽になったあと再びつらくなったりすることもあります。


痛みが強く現れる時期

肩を動かすと鋭く痛み、じっとしていてもズキズキすることがあります。

  • 腕を上げると強く痛む

  • 上着を着るのがつらい

  • 寝返りで肩が痛む

  • 夜間痛で目が覚める

  • 痛む側を下にして眠れない

この時期に、痛みを我慢して無理に動かしたり、強く揉んだりするのは避けます。


動かしにくさが目立つ時期

強い痛みが少し落ち着いても、今度は肩のこわばりや動かしにくさが目立つことがあります。

  • 腕が上まで上がらない

  • 背中へ手を回しにくい

  • 髪を結びにくい

  • 洋服の着脱に時間がかかる

  • 高い場所へ手が届かない

痛みが減ったから治ったとは限らず、肩関節の動く範囲が狭くなっている場合があります。


少しずつ動きが戻る時期

痛みやこわばりがやわらぎ、少しずつ日常動作を行いやすくなっていく時期です。

状態に合わせて運動やリハビリを続け、肩の動きを取り戻していきます。

回復には数か月から、場合によっては年単位の時間がかかることがあります。焦って強く動かすのではなく、そのときの状態に合ったケアを続けることが大切です。


四十肩・五十肩の痛みが強い時期、動かしにくい時期、動きが戻る時期を示した図

5.まず整形外科へ相談したいサイン

次のような症状がある場合は、サロンの施術よりも先に、整形外科などの医療機関へご相談ください。

医療機関での確認を優先したい症状腕をほとんど上げられない夜も眠れないほど肩が痛む突然、強い痛みが現れた転倒やけがのあとから痛む腕に力が入りにくいしびれや感覚の鈍さが続いている肩が大きく腫れている発熱や強い体調不良を伴う日ごとに痛みが強くなっている

強い痛みや動かしにくさの背景には、骨折、脱臼、腱の損傷などが隠れていることもあります。NHS「Shoulder pain」


一度受診して「四十肩・五十肩」と確認できれば、今後の過ごし方や、避けた方がよい動作も分かりやすくなります。


早く施術を受けることよりも、まず肩で何が起きているのかを確認することが大切です。


6.時期によって、必要なケアは変わります


四十肩・五十肩は、


「とにかく動かした方がよい」「動かさず安静にした方がよい」


と、一つの方法だけで考えないことが大切です。


痛みが強い時期は、痛みを誘発する動作や強い刺激を避け、医師の指示に従います。

一方で、自己判断で長い期間まったく動かさない状態を続けると、肩の動きがさらに悪くなることもあります。

痛みが落ち着いてきたら、医師や理学療法士の指示を踏まえ、痛みのない範囲から少しずつ動きを取り戻していきます。


  • 痛みを我慢して大きく回さない

  • 強いストレッチを自己流で行わない

  • 痛む肩を強く揉まない

  • 調子のよい日に急に動かしすぎない

  • 医療機関で教わった運動を無理のない範囲で続ける


「今日は動かせたから」と頑張りすぎず、翌日の痛みも含めて身体の反応を見ることが大切です。


7.Pranaでお手伝いできること


kokokara鍼灸Pranaでは、四十肩・五十肩が疑われる場合、痛む肩をすぐに強く動かしたり、揉んだりすることはありません。


まず、


  • 医療機関を受診しているか

  • どのような診断や説明を受けたか

  • 夜間痛や安静時の痛みがあるか

  • どこまで腕を動かせるか

  • しびれや力の入りにくさがないか

  • 医師から避けるよう言われている動作がないか


を確認します。


医療機関での確認を優先した方がよいと判断した場合は、無理に施術をおすすめしません。

鍼灸を行う場合も、痛む肩だけを見るのではなく、肩をかばうことで頑張っている首、背中、肩甲骨まわり、腕などを確認し、状態に合わせて刺激量を調節します。


肩が痛い状態が続くと、身体に力が入り、呼吸が浅くなったり、眠りが妨げられたりすることもあります。


アロマセラピーでは、炎症や強い痛みが疑われる部分を無理に刺激せず、香りと温かなタッチングを通して、力の抜けにくい身体が休める時間をつくります。


鍼灸とアロマは、医療機関での診断や治療に代わるものではありません。


医師の指示を大切にしながら、


「肩をかばって、首や背中までつらくなってきた」「痛みが気になり、身体の力が抜けない」「肩だけでなく、眠りや疲れも一緒にみてほしい」

というときに、身体全体をみるケアとしてお手伝いします。


鍼灸師・アロマセラピストとして施術歴22年。

その日の痛みや動き、体調を確認しながら、今の身体に無理のない方法を一緒に考えることを大切にしています。


8.「いつもの肩こり」と我慢しないで


四十肩・五十肩では、肩の痛みだけでなく、腕が上がらない、背中へ手を回せない、夜に痛みで目が覚めるといった症状が現れることがあります。


一方で、似た症状を起こす別の病気もあります。


「そのうち治るかも」と我慢を続ける前に、まずは整形外科などの医療機関で、肩の状態を確認してください。

そのうえで、


  • 肩をかばって首や背中まで緊張している

  • 痛みへの不安から身体の力が抜けない

  • 眠りの浅さや疲れが重なっている

  • 強く揉まないケアを受けたい

  • 医療機関での治療と並行して身体全体をみてほしい


という場合は、Pranaへご相談ください。


肩だけに無理をさせず、今の身体の段階に合うケアを一緒に考えていきましょう。



参考情報

※本記事は一般的な情報をお伝えするもので、診断や治療に代わるものではありません。肩の痛みや動きにくさがある場合は、医療機関へご相談ください。

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