カラダと食べ物の関係を表す
「身土不二(しんどふじ・しんどふに)」
「身と土、二つにあらず」
人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係にあるという意味の言葉
今でいうスローフードです。
昔は交通網が発達しておらず、遠方の食べ物を食することは難しく「地産地消」が当然のように行わておりました。
また、食材の保存機能も整っていないため、その日に食するものをその日に準備(収穫・購入)する。
その土地で、今、手に入れることが出来る食べ物を食する生活です。
「身土不二」は、それだけではありません。
それぞれの土地・地域には、気候特性があり、気候に適した栽培がおこなわれています。
また、海や川・山などの地形により収穫できるものが異なります。
生きるための産業(漁や猟、農耕)が異なり、労働条件が異なり、そこに気候が加われば、カラダに必要な栄養を得るための工夫も異なってきます。
その土地に適した食材を、適した生活環境に合わせて育て、収穫し、食する。
それが
「身土不二」
人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係
であり
その土地から得られた食材がその土地の人のカラダとココロを作ります。
栽培・収穫するという過程(労働)もカラダとココロを作るとも考えられますね。
でも、このおかげで、
必然的に「旬」の食べ物を常に食する毎日。
かなり贅沢な生活です。
というのも、「旬」のものは「栄養素が高い」
これは皆さんご存じかと思いますが、
具体的に「何が?」と思いませんか?
その食材が持つ栄養素すべてが旬になると豊富であることのほかに、第七の栄養素とも言われる「フィトケミカル」が豊富になるんです。
「フィトケミカル」とは、植物や海藻が紫外線や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分で、数千種類以上あり、抗酸化作用や代謝の促進、免疫力向上、脳機能の強化などその種類によってさまざまな働きがあると言われています。
超スーパー成分。底知れぬパワーです。
植物こそ土地(土壌)や気候に敏感ですね。
種の保存。
その場所で生きるために必要なものを自身で作り出し、命をつなぐ。
自分の世代だけでなく、後世も生続けることを考えている。
数値だけで見る成分量だけでなく、生命力あふれる食材を食するわけですから、ヒトが健康に生きていくために大きな影響があるわけです。
「旬」は季節でもあります。
「季節に取れる旬食材」は、その季節のココロとカラダに適しています。
必要なものと考えてもいいかもしれません。
そして、その食材を使った調理法も、ココロとカラダに適した方法です。
地域独特の料理・調理法ってありますよね。
植物がもともと持っているパワーを活かして、取り入れる方法です。
保存のための調理方法でもありますが、その季節に必要な栄養素を失わないための調理です。
生まれた土地から離れて暮らす方もたくさんいらっしゃると思います。
交通・流通網が発達した今。
様々な土地のものをいつでも手軽に食することが出来ることはある意味、かなり贅沢です。
この贅沢をうまく取り入れ、生まれ育った土地のものをその土地での調理方法で食べる。
価格が高いものを食することが贅沢ではないのです。
生活に見合った形で旬を取り入れて、カラダとココロを満たしてみてはいかがでしょうか?
(仕事の関係で済む場所が変わることが多かった方は、カラダが作られる15歳くらいのまでの間で一番長い期間、住まわれた場所、もしくはカラダとココロのバランスが良かった・居心地が良かったと感じたの場所を考えてみると良いかもしれません)
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