交感神経・副交感神経って何?│どちらも大切な、身体の2つのモード
更新日:10月2日
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。
よく、
「交感神経は緊張する神経」
「副交感神経はリラックスする神経」
と説明されます。
大まかな方向性はそのとおりですが、ここで覚えておきたいのは、交感神経は悪者ではな
く、副交感神経だけを高めればよいわけでもないということです。
どちらも、私たちが動き、食べ、休み、回復するために欠かせません。

〈目次〉
交感神経は「活動・対応モード」
交感神経は、仕事、運動、緊張、暑さや寒さへの対応など、身体が外の環境に合わせて動くときに活躍します。
たとえば、急いで駅まで歩くとき。
大勢の前で話すとき。
締め切りに向かって集中するとき。
心拍や呼吸を変え、筋肉へエネルギーを送り、今必要な行動をとりやすい状態へ身体を導きます。
交感神経が働くこと自体は、悪いことではありません。
朝起きて動き出すこと
仕事に集中すること
運動すること
危険を避けること
にも必要です。
副交感神経は「休息・消化・回復モード」
副交感神経は、食事を消化するとき、静かに過ごすとき、休息するときなどに関わります。
食後にほっとする。
お風呂で力が抜ける。
安心できる場所で呼吸がゆっくりになる。
眠りへ向かって、身体の活動が穏やかになっていく。
そんな時間を支える方向へ働きます。
ただし、眠っている間も自律神経は止まりません。
睡眠の段階によっても働き方は変わり、夜通し副交感神経だけが優位になるわけではありません。
2つのモードで、身体はどう変わる?
以下は、分かりやすくするための大まかな傾向です。

血管や血圧、呼吸、ホルモン、代謝などは、もっと複雑な調節を受けています。
「交感神経は全部を上げる」「副交感神経は全部を下げる」という単純な関係ではありません。
2つは、いつも完全に反対に動くわけではありません
交感神経と副交感神経は、同じ臓器に反対方向の作用をすることがあります。
その一方で、主に交感神経が調節する働きや、両方が同時に関わる場面もあります。
大切なのは、2つの神経を「アクセルとブレーキ」のように完全な反対役として捉えすぎないことです。
同じチームの中で、状況や担当する臓器に合わせて役割を分けている、と考えると分かりやすいでしょう。
昼は交感神経、夜は副交感神経?
日中は活動に合わせて交感神経の働きが高まりやすく、夜は休息に合わせて副交感神経の働きが高まりやすい傾向があります。
ただし、2つとも24時間働いています。
日中でも食後や静かな時間には副交感神経が関わり、夜中でも寝返りや夢、体温調節などに合わせて自律神経の働きは変化します。
「昼と夜で完全に交代する」のではなく、一日の中で必要に応じて配分が変わると考えてください。

理想は「50対50」ではありません
健康な状態とは、交感神経と副交感神経がいつも同じ強さで働くことではありません。
運動中に活動モードが高まるのは自然なこと。
食後や休息時に回復モードへ移るのも自然なこと。
問題になりやすいのは、仕事が終わっても身体の緊張が抜けない、疲れているのに頭が休まらない、朝になっても動き出しにくいなど、その場に必要なモードへ切り替わりにくいときです。
「リラックスしなきゃ」と、がんばらなくて大丈夫
眠れない夜に「副交感神経を上げなければ」と意識しすぎると、その努力がかえって緊張につながることもあります。
自律神経は、意志だけで直接動かすものではないからです。
照明を少し落とす
スマートフォンから離れる
温かい飲み物を選ぶ
息をゆっくり吐く
など
身体が休息へ移りやすい環境をつくることから始めてみましょう。
次の記事では、「自律神経のバランスが乱れる」とはどのような状態なのかを、波の例えから考えていきます。









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