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自律神経ってなに?│身体の中で24時間働く「自動調節チーム」

2023年7月27日
読了時間: 4分

更新日:10月2日


「自律神経が乱れているのかもしれません」


そんな言葉を耳にすることは増えましたが、そもそも自律神経とは何なのでしょう。


目に見えず、働いている感覚も分かりにくいものだからこそ、少し難しく感じますよね。


でも、その役割は意外と身近です。


自律神経は、私たちが眠っている間も、仕事に集中しているときも、食事をしているときも、身体の内側をちょうどよい状態へ近づけようと働いています。


この記事では、自律神経のしくみをできるだけ専門用語を使わずにお伝えします。


〈目次〉


自律神経は、身体の「自動調節チーム」

自律神経は、英語で autonomic nervous system といいます。


ここでいう「自律」とは、意識して一つひとつ指示を出さなくても、身体の状態に合わせて働くということです。


たとえば、歩く、物を持つ、手を伸ばすといった動きは、自分の意思で行います。


一方で、心臓を動かす、血圧や体温を調節する、食べたものを消化する、汗をかく、尿をためたり出したりするといった働きを、私たちは毎回考えて行っているわけではありません。


呼吸も、意識して深くしたり止めたりできますが、眠っている間は自動的に続いています。

意思で動かす運動神経の働きと、意識しなくても続く自律神経の調節を比較した表

こうした、生きるために必要な身体の働きを、意識の外側で調節している神経のネットワークが自律神経です。

自律神経が心拍・血圧、呼吸・体温、消化、発汗・排泄を24時間自動で調節することを表した女性の図
自律神経は、心拍・呼吸・体温・消化など、全身の働きをその時々に合わせて調節しています。

たとえるなら、家の中の「全自動管理システム」

自律神経を家にたとえるなら、室温・換気・給湯・照明などを、その時々に合わせて調節する管理システムのようなものです。


・暑くなれば汗を出して体温を下げようとする。

・立ち上がれば、血圧が急に下がらないよう心臓や血管の働きを変える。

・食事をすれば、胃腸が消化しやすい状態へ移っていく。

・緊張する場面では、心拍や呼吸を変えて、すぐに動けるよう準備する。


環境や行動が変わるたびに、身体の内側も細かく調節されています。


私たちが普段その存在を意識せずに過ごせるのは、自律神経が舞台裏で働いてくれているからです。

自律神経は、心拍・呼吸・体温・消化など、全身の働きをその時々に合わせて調節しています。


自律神経は、1本の神経ではありません

「自律神経」という名前から、身体の中に1本の特別な神経があるように思うかもしれません。


実際には、脳や脳幹、脊髄、そこから全身へ広がる神経が連携して働くネットワークです。


その中には、大きく分けて「交感神経」と「副交感神経」があります。

一般的には、


  • 交感神経:活動や緊張に対応する方向へ働く

  • 副交感神経:休息や消化、回復を支える方向へ働く


と説明されます。


ただし、どちらか一方だけが働くわけではありません。臓器や状況に応じて、それぞれの働き方や関わり方が変わります。



自律神経の主な特徴

自律神経には、次のような特徴があります。


  • 意識しなくても働く

  • 眠っている間も含め、24時間働いている

  • 心拍・血圧・体温・発汗・消化・排泄などに関わる

  • 交感神経と副交感神経がある

  • 時間帯や睡眠、食事、運動、感情などに合わせて働き方が変わる

  • ホルモンや免疫など、ほかの調節システムとも連携している


身体は、いつも同じ状態でいることが健康なのではありません。


動くときには動けるように変化し、休むときには回復へ向かう。


暑さ・寒さ・緊張・食事などに応じて、必要な状態へ変化できることが大切です。



「自律神経が乱れる」とは、壊れることではありません

自律神経が乱れる」と聞くと、神経そのものが壊れてしまったように感じるかもしれません。


日常的に使われる「乱れ」という言葉は、


  • 活動から休息へ切り替わりにくい

  • 必要以上に緊張が続く

  • 生活リズムと身体のリズムが合いにくい

  • 疲れたあと、元の状態へ戻るまでに時間がかかる


といった、調節や回復がうまく進みにくい状態を表す言葉として使われることが多いものです。


大切なのは、交感神経と副交感神経を常に同じ強さにすることではありません。


そのときの状況に合わせて変化し、必要がなくなったら戻ってこられることです。



不調のすべてが、自律神経だけの問題とは限りません

悸、めまい、頭痛、息苦しさ、胃腸の不調、強い疲労感などは、自律神経の働きと重なることがあります。


一方で、貧血、甲状腺の病気、心臓や呼吸器の病気、感染症、薬の影響、女性ホルモンの変化などでも似た症状が現れます。


「きっと自律神経だから」と決めつけず、症状が強いとき、急に現れたとき、長く続くとき、日常生活への支障が大きいときは、医療機関で確認することも大切です。



自律神経は、がんばっている身体から届くサイン

自律神経は、私たちを困らせるために変化しているのではありません。


その時々の環境に合わせて、身体を守ろうと働いています。


だからこそ、不調が現れたときは「もっとがんばらなければ」と責めるのではなく、今の身体に何が重なっているのかを振り返るきっかけにしてみてください。


次の記事では、交感神経と副交感神経が、それぞれどのような役割を担っているのかを、もう少し詳しく見ていきます。




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