生きているヒトのカラダの60%は水で出来ています。
筋肉は約80%、皮膚は約70%、骨は30%の水分を保有しています。
その水がキレイだったら、カラダはどうなのか?
水のキレイさはもちろん、性質などでもカラダに代謝機能には大きく影響します。
水選びをキチンと行う事で健康や美しさが得られるのです。
1.体内の水の役割
体内の水の役割は、多種多様です。
・保湿
・覚醒
・発汗
・排便
・解毒
・希釈
・新陳代謝
・血液、リンパ液循環促進
・鎮静
・入眠
などなどどれも自分の意志では出来ない代謝活動に使われています。
いわば、自律神経領域の代謝。
自律神経に大きくかかわるものとも言えます。
体内に十分な水があることで、細胞が正常に働き、健康や美しさを得ることはもちろん、脳の働きにも大きな影響が出るのです。
そういったところからも自律神経の領域に関わってくる大切な物質です。
2.体内の水の循環と必要摂取量
体内では常に循環している水。
当然排泄される水もあるため、摂取すべき量が同等量必要です。
排泄は、2.5L。
内訳は
呼気 0.5L
汗 0.5L
便・尿 1.5L
摂取も2.5L
理想の摂取バランスは
飲水 1.5L
食べ物 0.5L
代謝 0.5L
(代謝:脂肪などが分解されエネルギーに変わるなどで得られる)
です。
純粋な体内循環では2.5Lの水が必要になるわけです。
ちなみに
体内の水が1%失われると喉が渇き、3%が失われると脱水症状を引き起こします。
脱水症状は熱中症や下痢の時だけに起こるものではありません。
運動で大量の発汗によって起こる急性脱水症や生活習慣によって起こる慢性脱水症があります。夏に関わらず、特に高齢者や子供は慢性脱水症状に注意が必要です。
〈 高齢者に起こる脱水症の原因 〉
①体内の保有量が少ない・・・筋肉は80%も水分を保有していますが、高齢者は筋肉量が少ないため、体内の保有量が減ってしまいます。
②摂取量の減少・・・飲食の量が減ってしまい、食事からの水分摂取も少なくなる
③気が付きにくい・・・感覚が鈍化し、暑さやのどの渇きなどに気が付きにくくなる
〈 子供に起こる脱水症状の原因 〉
①新陳代謝が激しい・・・成長期は特に細胞の代謝も激しく、代謝に睡眠が必要となる
②不感蒸泄が多い・・・代謝が激しいため、体重に比べて不感蒸泄(呼気や皮膚からの水分の自然蒸発)が大人より多い。(体重1㎏あたり、大人15㎖ 子供25㎖ 50㎏の大人と30㎏の子供の不感蒸泄量はともに750㎖)
③発汗や腎機能が未熟・・・皮膚及び内臓機能も成長中
3.水の性質
沸点が100℃、融点が0℃などと水の事は、理科の授業で教わった記憶があるかと思いますが、それ以上に知って欲しい水の性質があります。
です。
①蒸発する②止まると腐る
蒸発しない大きな水たまりや沼を思い出してください。
キレイな水たまりを見たことがありますか?
多くは淀んで、異臭がしたり、虫が集まったり。水草もあるけど、根にはドロッとした得体のしれないものがついていたりしませんか?
泳ぐ魚はいないと思います。
ため池は、水が循環していないので水自体が腐ってしまうのです。
水草が生えているなら、まだ、復活の兆しアリですが…
逆にキレイで水面が鏡のような湖は、どうでしょうか?
あのキレイさが保たれているのは、水が循環し、生物や植物たちが正常に機能しているからです。
これは自然界だから起こる現象ではありません。
「水」の性質です。
マグカップなどに水を入れて、室温でそのまま数日放置をしてみてください。
確実に変化しますよ。
特に夏の時季なら、エアコンのない部屋に1~2晩置いたら、変化がみられると思います。
なので、動かす事はとっても大事です。
清流がキレイなのはある程度のスピードで水が動いているからです。
常にキレイな酸素が供給され、温度が高温になる事がないからです。
ヒトのからでも一緒です。
ヒトは、心臓の働きで血液が常に循環しているため、生きている限り、腐ることはありませんが、水分の多いリンパ液は筋肉の動きやホルモンの働きで動きます。
そのため、リンパ液は流れが滞りやすくなります。
そして、カラダの細胞や器官が正常に動いていると、健康でいられるのです。
ヒトの健康は、キレイな湖と同じことです。
③下に溜まる
水は、重力の影響もあり、下に溜まる性質があります。
その影響を受けやすいのが、リンパ液。
前述の通り、リンパ液は、流れが滞りやすい。
そのため、カラダの下部、脚などの下半身に溜まりやすくなります。
その症状が浮腫みです。
浮腫みもカラダからの水分停滞のサインの1つです。
筋肉の動き1つで解消できる症状。
立っていることも座っているのと同様、同じ姿勢の1つです。時々、筋肉に動きを付けてみましょう!
④冷える
水は、H2O と書きますが、分子の集まりです。
この分子の動きでは熱が発生しますが、
水が動かない=分子の動きがない ⇒ 発熱しない
です。
そのため、徐々に冷えてきます。
足元の冷えは、溜まったリンパ液が動きを失って冷たくなる ⇒ 冷え となります。
5.水じゃなきゃダメな理由
水分ならなんでも良いのか?
No!です。
その理由は
腎臓・肝臓に負担がかかる
からです。
特にコーヒーやお茶などのカフェインやアルコールは水分補給にはなりません。
利尿作用が強いからです。
トイレが近くなる原因です。
また、カフェインやアルコールの成分はカラダにとっては異物成分のようなもの。
血管に流れていたら大変です。
身体に入ってきたからには、分解やろ過をする必要があります。
ろ過をしているのは、腎臓です。
腎臓は1日に約180Lのろ過をすると言われています。
体重50㎏の人では、体内に約30Lの水が存在します。ろ過6回分。
ろ過は24時間休むことなく行われているので、キレイな水が多いほど、腎臓の負担は減ります。
そして、分解をしているのは肝臓。
分解作業には、酵素やミネラル、ビタミンなどが使われますが、水を大量に消費しながら行われます。
水を必要としている細胞はほかにもたくさんあります。
髪や皮膚、骨や関節などの修復や新陳代謝作業をするより、まずは命の危険がないように分解を優先しなければいけません。
カラダの作業の事を考えると、効率良い水分摂取は「水」というわけです。
でも、ただ水を飲むのは難しいと思います。
それならば、ろ過や分解作業の少ないノンカフェインのハーブティーやお茶を積極的に取り入れてみたり、「水」の性質にはこだわってみることも良いかもしれません。
腎臓の機能が落ちると、不要なものがカラダに残り続けます。
肝臓の機能が落ちると、毒素がカラダに残ります。
結果、体調不良を引き起こしますが、その前に、カラダからはサインが出ています。
頭痛、肩こり、腰痛、生理痛などの痛みや胃もたれや便秘などの胃腸トラブル、ニキビやシミシワなど肌トラブル、倦怠感ややる気が出ない、ダルイなどの精神的ダウンなど
たかが水で?
と思うかもしれませんが、ヒトのカラダは60%が水と考えると、半分以上が水の影響を受けます。
水分補給の仕方で、ココロもカラダもかわります!
水のこと、ちょっと考えてみましょう!
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