前回の3では、旬の食べ物についてお伝えしました。
この寒い冬の時期に旬の野菜でカラダのバランスを整える野菜があるので、ご紹介したいと思います。
その前にカラダのバランスが崩れることとはどんなことか?
お正月が過ぎた今。
カラダのバランスが崩れる原因として多く考えられるのは、
「食生活」・「睡眠」
12月になると仕事の忙しさに加え、増えるイベント。
そしてそのままお正月。
今冬は3年ぶりとなるイベントが多く、毎週末は必ずお出かけという方も多かったのでは?
そうなると、「食生活」「睡眠」の乱れが起こりやすくなります。
食生活:食べるタイミング・量・質・回数
睡眠:就寝時間・起床時間・睡眠トータル時間・質・温度差
など
こういったことからカラダのバランスが崩れて不調をひきおこします。
特に食生活の
①量が増える
②冷たいものと暖かいもの(お酒と鍋物など)
③味の濃いもの
④脂っぽいもの
乱れは、「胃熱」を発生させやすく、胃は過労状態です。
胃の負担は腸の負担にもつながります。
腸脳相関(ちょうのうそうかん)
という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、独自の神経ネットワークをもち、脳からの指令がなくても独立して活動することが可能であり、脳がなく腸だけがある生物も存在するほど、生物には大切な臓器。
また、脳と腸は自律神経系、内分泌系、免疫系の三つの経路を介して、 互いに影響を及ぼしあっています。
脳から腸への情報伝達(脳→腸シグナル)と腸から脳への情報伝達(腸→脳シグナル)が、一方的ではなく双方向的に影響を及ぼしており、このことから「腸脳相関」と言われているのです。
特に自律神経系は、意識しなくても生きていけるように身体の機能を動かしてくれる働きがあり、呼吸や消化吸収、血液循環、排せつ物の生成や循環などです。
こういった働きが乱れるため、
例えば、
1.不眠
2.疲労感
3.イライラ
4.肩こり
5.痛み:頭痛・腰痛・月経痛・関節痛など
6.アレルギー疾患(皮膚湿疹)
といった不調が起こります。
そんな冬の時期起こりやすいトラブルに旬の野菜:白菜があなたの不調を改善へ導きます。
ココロとカラダの不調を整えるので、白菜は「薬膳食材」です。
手軽に簡単に取り入れられます。
《白菜の薬膳効果》
1.熱を冷ます(清熱作用) | 体内の熱をクールダウンする作用。 胃もたれ(夕食時に胃熱を持つものを取りやすい)や不眠のお悩みに。 *舌の中心線は、胃もたれサインです。 |
2.精神安定(徐煩(じょはん)作用) | ココロのモヤモヤ、感情がモヤモヤ・イライラを晴らす作用。うまく感情が流せない、考えすぎて眠れない、考えすぎ不眠などのお悩みに |
3.消化器系を整える | 胃・腸の働きを整える作用。胃もたれ、便通のお悩みに |
4.利尿作用 | 不要な水分を出す作用。浮腫みの改善に |
生のままでもサラダとして食することが出来ますが、出来れば熱を加える方がBestな食べ方です。
清熱作用、カラダの熱を取る作用を考えても、生のよりは温です。
手軽に手に入れることの出来る白菜は、実は漢方としても用いられています。
風邪症状に、白菜の根と白ねぎと生姜を合わせて煎じたものを服用します。
味付けをすると、鍋やお味噌汁になります。
白菜の根を手に入れることは難しいかもしれませんが、根に近い芯の部分などで代用もありですね。
この時季、旬の野菜といえば大根ですが、大根も優秀な薬膳食材。
アレンジ方法などを次回お知らせいたします。
ちなみに「白菜」「大根」「豆腐」は中国では「養生三宝」と言われています。
カラダを労わる・養う食材。
食で自分を慈しむ(愛しむ)方法でした。
Comments